2008年2月1日金曜日

A moi d'payer

1955年、映画「Serie Noire」のためにベシェが用意した曲。冬のパリ、Vogueにて行われた異国情緒溢れるスタジオ録音も良いが、映画の中で夜のパリの華やかな高級カフェにて白いドレスの美人パリジェンヌが低い声で引きずるようにして歌っている方が、遥かに生々しく美しい。バックではベシェ本人が演奏者として登場し華を添えている。

先日、粉雪が舞うニューヨーク北部の街まで出かけ、右手を挙げ次のような宣誓をした:

"I do solemnly swear that I will support the constitution of the United States, and the constitution of the State of New York, and that I will faithfully discharge the duties of the attorney and counselor-at-law, according to the best of my ability, so help me god."

一年半前に渡米して以来、色々な事を経験しながら良くも悪くも刺激的な毎日を送ってくることが出来た。でも、そんな生活もそろそろ終わりだ。

A moi d'payerとは、精算する、という意味。

アメリカと言う国において、僕はいつも全くの半人前でしかなかったけれど、一つこの地に自分なりの小さな足跡を残せたと言う意味では、今はここでの生活を満足して締めくくれるような気がしている。